スタッフの日記
心を許していない「班猫」
竹内栖鳳は動物画を得意とした。「生き物を描けば、その体臭まで写す」といわれるほどだ。
いつもと異なる文体ではじめたブログですが
日本経済新聞(9月20日)からの抜粋です。もう少し続けます。
栖鳳は初秋の午後、静岡県の沼津の町を歩いていた時に、
八百屋の前に止まった荷車の上に、寝ている猫を見つけた。
表現欲が湧いた彼は、その場ですぐにスケッチを始めたが、どうにも核心がつかめず、
八百屋の主人と再三交渉を重ねた末に、一枚の画と交換して沼津から京都に連れ帰った。
それから日夜近くで遊ばせながら描いたらしい。
なるほど、猫のまなざしは、まだ心を許していない新しい飼い主の様子を、
うかがっているようでもある。
長い間の疑問がひとつ解けました。
一般に猫にとって体をケアする時間はもっとも寛ぎのひと時であるはずなのに、
警戒心を含んだこのエメラルドの瞳には、こんな事情があったのですね。
かわって、こちらは警戒心ゼロのトラ猫です。
会社の近所の焼き鳥屋さんで飼われている、
というより、
いつみても寝てばかりのトラ猫です。目を開いているところなんて見たことない!
話が脱線しました。
切手の「班猫」なら、かまいません。どうぞ いつでも連れ帰ってやってください。
ただし、警戒心は解きませんけどね。 昭和から平成へ記念32種(64枚)
「竹内栖鳳
展 近代日本画の巨人」東京近代国立美術館 10月14日まで
京都市美術館 10月22日から12月1日まで 開催しています。
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