切手の豆知識
ペニーレッド
世界最初の切手、ペニーブラックは1840年5月6日より使用されました。ローランド・ヒルのアイデアが結実したもので、全国一律1ペニー(1/2オンス迄)の料金は切手で前払いされることになり、再使用を防ぐためにマルタクロスといわれる赤い消印が押されました。
ペニーブラック発行前からローランド・ヒルは再使用を心配していました。発行後ほどなく彼の日記には「あらゆる消印除去手段が試みられている」と記されています。1840年5月から12月にかけて改良案が探られました。切手印刷と消印、両方のインクが問題となりました。切手用のインクは消えやすく、消印用は消えないインク。消印を除去しようとすると切手が毀損されなければなりません。
レインボートライアルと呼ばれ、印刷インクを黒、ライラックローズ、様々な青、緑、そして赤で印刷し、各種薬剤でテストされました。その結果消印に最適のインクは黒のカーボン印刷用インクでした。しかし、黒い切手に黒い消印では判読しにくいため、赤い切手に黒い消印を用いることにして5〜6色の赤いインクで切手を印刷しました。試作品は多くのテストを経て1840年12月30日、ペニーブラックの原板を用いて印刷が始まりました。発売は1841年2月10日でした。
ペニーレッドは以後40年間にわたり400以上のプレートを用い印刷されました。
ペニーレッド復刻版パックには様々な画像が入っています。
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